横川有楽座のご案内
横川有楽座は、広島でゲイ・薔薇族映画を上映している唯一のゲイ映画上映映画館です。ゲイ映画2作品とピンク映画2作品という豊富なラインナップで、お客様の満足のいく作品を上映しています。
ぜひお近くにお越しの際はお立ち寄りください。
■劇場公式サイト(横川有楽座)へのリンク
■劇場公式ツイッター(Twitter)へのリンク
営業時間と入場料金
●年中無休・土曜はレイトショー (14時頃よりゲイ映画上映)
※日~金曜日 11:00 ~ 17:00
※土曜日のみ 11:00 ~ 22:00
●ご入場料金
一般料金/2,300円
会員料金/1,900円(会員証ご持参の方)
上映映画のご案内
【上映期間】 9月27日(金)~10月17日(木)
前作から6年。山本竜二が、一般映画の世界に進出するため成人映画の世界を引退。その引退記念として選んだ企画は、ハッテン公園で出会った、超美形の青年と彼の恋と別れ。前作よりPOWER UPしたユーモアとHシーンの数々でお送りします。
そしてこの作品は、ホモ映画界最大のスーパースター石井基正の引退映画でもある。
ホモの世界を愛した山本竜二とホモの方々に愛された石井基正、この二つの偉大な財産を永遠に閉じ込めたこの映画、これを宝物と言わずに何と言うのか!
■【CINEPO.com】にてセルビデオ絶賛発売中!
◆スタッフ・キャスト◆
[監督]山本竜二 [脚本]月岡よみ [配給]ENKプロモーション
[出演]石井基正、山本竜二、熊谷孝文、木本博文、木澤雅博 ほか
【同時上映】
アルティメットマスターベーション しごきの山 ※その他ピンク映画2本
広島・横川有楽座探訪記
2018年9月、30年以上の長きに渡って営業されてきた、広島市南区にあった2つの映画館と大衆演劇の劇場が閉館となった。閉館の原因はビルの老朽化。ビル自体はもう50年以上も前に建てられたもので、耐震構造などの問題が生じだし、これ以上の営業は困難という判断だったようだ。しかし、ビルを新築してというのは経営的に厳しく、オーナー会社様としては苦渋の選択をされざるを得なかったようだ。
その閉館となった映画館のひとつが、もう本当に中国地区の多くのゲイの皆さんに愛された、的場シネマだった。閉館が発表された後も、皆さんから移転しての営業継続の声が続々寄せられたという話は、的場シネマが心から愛されていた証拠だろう。
その声に押されたのか、オーナー会社様が同じ広島市内の横川というところに元成人映画館という物件を見付けられ、同年の11月に移転。館名を「横川有楽座」とされての再営業となった。いやいや、よかった、よかった。そして、その横川有楽座を訪ねてみることにした。
閉館となったもうひとつの映画館は「的場有楽座」という名で、ピンク映画の専門映画館だった。つまり、ピンク映画館とゲイ映画館が並んで営業されていたのだ。しかしながら移転先は1館しかない。ピンクとゲイと、映画をどうするかとオーナー会社様は悩まれたようだが、お客様の入りやすさなどを考慮し、ピンクとゲイの混合上映館というスタイルを選ばれたようだ。なので、ゲイ映画2本、ピンク映画2本という、4本立ての興行をなさっている。今は閉館してしまったが、新潟の映劇大要さんがかつてピンク3本、ゲイ1本の4本立て興行をされていたので、それとよく似た形態だ。
JR広島駅から在来線の山陽本線下り各駅停車に乗って2駅、数分で横川駅に到着する。駅の南口に降り立つ。目の前に広島電鉄、通称ひろでんのチンチン電車の大きな駅がある。広島の中心街へ通じているので、JRを使っても広電を使っても、交通には便利な場所だ。そのターミナルの東側に、横川本通りという南北の道があり、そこを南に入り2筋目を左折、そしてひと筋目を右折すればもう映画館に着く。駅から歩いて3~4分という距離ながら、駅前からちょっぴり奥まったところというのが味噌で、裏道という雰囲気があるのでとても入りやすい。いいロケーションだ。
入口のメインポスターはピンク映画になっているので、これも入りやすい。こういう配慮は、ゲイ映画館に入るということに抵抗がある人には優しいと思う。いわゆる、顔がささないというやつだ。
場内に入るとすぐ左手がチケット売り場で、そこで入場料を払い、右手にあるドアから中に。ロビーが狭く、そこでゆったりできないというのは残念だが、以前の成人映画館の構造なんだからそれは仕方がない。その分、場内に工夫がされてあった。
場内は広くもなく狭くもない大きさで、その広さの割にはスクリーンは大きく、迫力のある映像が楽しめる。ちょうどエッチシーンが映っていたが、この大きさでのエロはPCやスマホでは望めない醍醐味だ。
一番後ろの後部通路は広めにとってあって、そこにお仲間が何人も立っておられる。
座席は全部で60席ほど。そしてその配置が、先ほど書いた劇場側の工夫だ。スクリーンに向かって右側は、前列から後列まで6席連結のいわゆる普通の映画館で見る座席配置だ。劇場の方にお聞きすると、ピンク映画のお客様はすっとここにお座りになるそうだ。そしてスクリーンに向かって左側が、2席連結でそれぞれ独立しているペアシートになっているのだ。もうお分かりだと思うが、この座席が横川有楽座の目玉だろう。実際何組かが、そのペアシートを利用されていた。スクリーンに映る刺激的な映画、興奮を高めるような音声、そして隣に座るいい男…。的場シネマの続きは、確かにここにあった!
場内は移転に際して改装もされたようで、綺麗で心地よい。新たな伝統がここ横川で始まるのかなと思うと、嬉しくなってきた。中国地区の皆さん、そしてその近隣の四国や山陰の皆さん、的場シネマ同様に、これからもこの横川有楽座を愛していただきたいと心から思う。よろしくお願いします。
劇場の若いスタッフの方に送られて、映画館を後にした。帰り道、某店の店頭に貼ってあるアサヒスーパードライのポスターを見ると、イメージキャラクターが東京や大阪でよく見る福山雅治さんじゃなかった。広島カープの鈴木誠也選手だった。あぁ、広島にいるんだなと、何か妙に楽しくなってきた。