新宿ぽるの(二代目・刀)のご案内


黒と黒 OUT OF THIS WORLD

◆解説◆
世紀末の1998年、こんなステキな映画が誕生していた。
チーマーバブル全盛の頃、東京の街の中は、ナイキのスニーカーや、リーバイスのユーズド物、G-ショックの海外仕様物などが、ティーンたちを夢中にさせていた。今思うと、まさに何だったんだろうという、奇妙な一瞬だった。
そんな時代の空気の中、上野の町でつるんでいるゲイの悪ぶったグループの中の一人の少年が、最初は遊び気分で、いや、鴨ってやろうという気分で、付き合い始めた男に、いつの間にか真剣に恋をしてしまい、その男との恋を通して、人間として成長して、イイ男になっていく様子を、ストレートに感動的に描いた傑作が本作。まさに傑作なのだ。
監督の新里猛作は、この作品がデビュー作。ゆえに、ティーンたちの感情を、何のてらいもなく、真正面から取り上げた。それがこの作品を成功に導いた第一の原因だろう。ティーンたちの行動、不安定な気持ち、そしてSEX…。
かつて誰もが経験した、この振り返れば何よりも貴重だった時間が鮮やかに蘇ってくる。甘酸っぱい後悔とともに…。
本当に愛する人とのSEXが、一番素晴らしく、一番快感が得られる。そんな、ごくごく当たり前のことをこの映画は教えてくれるのだ。
キャストも、ティーンたちを演じる少年たちがいい。そして、彼らに愛を教えることになる大人の男を演じる、タケが絶品だ。実は大人だって、不安一杯で生きているんだというのが、しみじみと伝わってくる。そして、音楽も凄くご機嫌なのだ。ぜひ、一人でも多くの人に見て欲しい。心からそう思う映画、それがこの『黒と黒』だ。
本作は、全成人映画作品が審査対象の「ピンク映画大賞」で、ゲイポルノ映画ながら、ベストテンの第3位を獲得した。
なお、残念ながらこの作品の上映中に映画館にこれない方、興味があるんだが遠方なのでという方、この作品はビデオでも見ることが出来ます。
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◆スタッフ・キャスト◆
[監督]新里猛作 [脚本]中野太 [撮影]中本憲政 [編集]酒井正次 [助監督]石川二郎 [製作・配給]ENKプロモーション
[出演]元輝ENOMOTO、タケ、直弼、YOUNG LION、哀田剛、小林節彦、森山龍二、神戸顕一

炎の男たち

◆解説◆
最近本屋に行くと、『患者が選ぶ良い病院ランキング』だの『この病気にかかったらこの病院に行け』といった本がやたら多いのが目に付く。果てには『医者が選んだ良い病院ランキング』なんていう身内による暴露本かといった類のものまで出だした。昔は病院とは「診てもらう」ところだったが、今は患者が「診させてやる」時代になったということか。この変化は凄い。
で、本作。病院が舞台である。この病院、ゲイの人たちにとっては、良い病院か、あるいは悪い病院か…。この病院の医者、とにかくスケベで、精力絶倫のゲイである。自分の受け持ちの患者でお気に入りの青年には、優しく接し、親身になって診療し、元気になるにはいいSEXが一番だよ、とか何とか言って一発やってしまう。で、次の病室へ行くと、そこにはあまり気に入らない患者がいる。その彼には、お前の病気はこうして治すのが一番だと、鞭やらバイブやらを使って、もうムチャクチャにいたぶってSM治療をやってしまい、最後には顔射で、またまた一発。患者はどちらにしても、先生と毎日してしまうわけだ。どうです、こんな病院は、あなたにとって良い病院ですかね?
そこに一人新規の患者が入院してきて、その患者が医者のお気に入りの青年に色々とちょっかいを出してきたものだから、医者は嫉妬からよりムチャなことをやりだして、もう最後には病院の中は収まりのつかない乱交会場のようになってしまって…。
とにかくエロい。全篇バリエーションに飛んだSEXのオンパレードだ。そして、山崎脚本、浜野監督作品のコンビによるお馴染みのユートピアへのアプローチというテーマもちゃんと描かれていて、まさにエロ映画としての満足度は高い。
役者陣も、医者役の池島ゆたか、青年患者役の津川たかしなどが好演。抜きどころ満載だ。さ、で、最初のテーマ、あなたはこんな病院に入院して、SM治療を受けてみたいですか?
なお、残念ながらこの作品の上映中に映画館にこれない方、興味があるんだが遠方なのでという方、この作品はビデオでも見ることが出来ます。
■【CINEPO.com】にてセルビデオ(VHS)絶賛発売中!
◆スタッフ・キャスト◆
[監督]浜野佐知 [脚本]山崎邦紀 [撮影]稲吉雅志 [照明]伊和手健 [助監督]毛利安孝 [製作]株式会社旦々舎 [配給]ENKプロモーション
[出演]津川たかし、セリーヌ管、甲斐太郎、鈴木静夫、岡崎一隆、中村憲一、池島ゆたか

