小倉名画座②上映作品のご案内
わがまま旋風(センセーション) (12月31日(火)まで上映)
◆解説◆
今は一般映画の監督や、『ミナミの帝王』シリーズの脚本家などで活躍する、友松直之監督が『バラードに抱かれて』に続いて発表した、異色のゲイ映画である。
かつて、恋人の優司を事故で失った大前は、その日を境にゲイであることを封印して、真面目なサラリーマン生活を送り、結婚もした。何気ない日常。そんな毎日が続いていく中、大前は自分の人生というものを失いかけてしまっていた。もう一度自分に帰らなくては!大前は、妻と離婚し、そして会社も辞め、劇団を作ることにした。昔、優司とは劇団をやっていたのだ。
新しい劇団の仲間たち。そこにはゲイとして人生を謳歌している青年・秀夫がいて、そして優司とうりふたつの青年・正司がいた。その不思議な運命に戸惑いながらも、大前はその二人とどろどろの肉体関係を続けながら、芝居作りに励んでいく。かつての輝きを取り戻しつつある大前の元には、昔の仲間たちも多数集まり出してきて…。
そしていよいよ、大前たちの劇団「わがまま旋風」の初公演の日がやってきた。満員の観客。進行する舞台。が、そのカーテンコールに…。
劇団が出来て、芝居を作り出し、そしてその幕が開き、舞台公演の模様がバシバシ挿入されと、まるでドキュメンタリー映画のように進行していく。それも多彩なカット割りを多用しているため、次々とシーンが飛び込んでくるようだ。自主映画出身の監督の本領発揮というところか。
本当に芝居の進行に合わせて1年間かけてロケした作品なので、桜の風景から、海水浴、紅葉、雪景色と、季節感だけでも豪華だ。他の作品ではちょっと、こういう作りは出来ない。また、舞台の大道具の隅や、ボロ4畳半のアパートなどのSEXシーンは、妙に生活感が見えて、リアルでエッチ。そそられる。
見ながら、あなたが大前たちの「わがまま」に付き合ううちに、不思議な感触が残っていく、そんな映画である。
なお、残念ながらこの作品の上映中に映画館にこれない方、興味があるんだが遠方なのでという方、この作品はビデオでも見ることが出来ます。
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◆スタッフ・キャスト◆
[監督]友松直之 [脚本]友松直之、大河原ちさと [プロデューサー]駒田愼司 [撮影]横山健二 [音楽]アリス・セイラー [製作・配給]ENKプロモーション
[出演]風太郎、三沢史郎、松蔵宏明、江口恵美、林日出夫、松本明敏、アリス・セイラー、辻本優美
愛咬鬼 URBAN LEGEND (12月24日(火)まで上映)
◆解説◆
イチモツが痺れるくらい、咬んでほしい…。
同性愛者の間に流れている噂。それは愛咬鬼という謎の男に犯され噛まれた者は、壮絶な快感を与えられ、彼の虜になるという。真相を追究すべく、フリーライターの真は取材を始めるが…。
好きな相手を咬む。愛情があるからこそ自分だけのモノにしたい。そんな男のわがままと愛情を素敵に描いた作品です。単なるおとぎ話的なストーリーに終わらせない展開は、さすが関根監督。ご期待あれ!
◆スタッフ・キャスト◆
[監督]関根和美 [脚本]小松公典、関根和美 [撮影]柳田友貴 [照明]野口素胖 [助監督]林真由美 [録音]シネ・キャビン [編集]フィルム・クラフト [製作]関根プロダクション [提供]オーピー映画
[出演]中村拓、横須賀正一、町田政則、吉田祐健、岡田謙一郎、幸英二、佐々木基子、若葉要、城春樹、山崎岳大、斉藤政哉、西沢誠司、森孝夫