横川有楽座上映作品のご案内
薔薇の夢(ドリーム) 性愛
◆解説◆
1983年、ENKプロモーションの第1作として『巨根伝説 美しき謎』を発表。この作品が日本初の商業ゲイ映画となった。その好評振りから、ゲイ映画の定期的な製作を決定し、第2弾として製作されたのが『ぼくらの時代』とこの作品『薔薇の夢 性愛』だ。
80年代初頭、ピンク映画の方では、ドキュメントポルノというジャンルが大流行していた。『ドキュメントポルノ 潜入女子寮』とか、『女風呂』とか『高級テクニック トルコ風呂』とか、当時ようやく流行り出していたビデオカメラ的な視点でほんとうに数多くの作品が作られていた。ただ大半の作品は、ドキュメントと銘打ちながら、実際は作り物だったようだ。
で、この作品。その大ヒットジャンルをゲイ映画の世界へ持ち込んだものだ。監督は野上正義、レポーター役として出演するのは久保新二。ともにピンク映画界の大スター男優だ。ただお二人はゲイの世界にも詳しく、多くの友人がいるということで、ピンク映画のように「やらせ」で終始するような作品にはせず、ほんとうに当時のハッテンバにカメラを持ち込んで撮影したというのが凄いところだ。
なので、当時のハッテンバやゲイバーなどがどんどん登場するので、結構リアルだし、なんというか今や歴史的な価値もあるのかもしれない。興味深い作品なのだ。
当然肖像権などもあり、完全ドキュメントというわけではないが、とにかく一見の価値ありだ。
◆スタッフ・キャスト◆
[監督]野上正義 [製作・配給]ENKプロモーション
[出演]83年当時のリアルゲイのみなさま [レポーター]久保新二
ふりむけば君がいて
◆解説◆
こころが傷つき思い悩んでも、安らぐ場所がここにある。
日向家の3兄弟、尚也・和彦・晋平は、親の愛情を知らず祖父母に育てられた。祖父母が他界した後は、兄弟3人で暮らしている。長男尚也はまじめでしっかりした性格、次男和彦は自由奔放で男も女も愛せる人種でハッテンバのバーへも出入りし、いつも不特定多数の人とつき合っている。三男の晋平は未だ恋愛やSEXの経験も無かった。
和彦が兄弟にカミングアウトした事で、尚也と和彦の関係はぎくしゃくし始め…、実は尚也もゲイであったのだが、そんな中尚也が上司の勧めで見合いをすると言いだし恋人アキラと喧嘩し…。
池島ゆたか監督が放つ男同士の純愛ドラマ。
◆スタッフ・キャスト◆
[監督]池島ゆたか [脚本]五代暁子 [撮影]清水正二 [音楽]J [助監督]森山茂雄 [録音]シネ・キャビン [編集]酒井正次 [スチール]津田一郎 [製作]セメントマッチ [提供]オーピー映画
[出演]佐々木共輔、千葉誠樹、坂本頼光、河村栞、平川ナオヒ、しょういち、かわさきひろゆき、佐野和宏、吉永幸一、神戸顕一、入江浩治、佐倉萌、林由美香