日劇ローズ上映作品のご案内
薔薇の夢(ドリーム) 性愛 (4月16日(火)まで上映)
◆解説◆
1983年、ENKプロモーションの第1作として『巨根伝説 美しき謎』を発表。この作品が日本初の商業ゲイ映画となった。その好評振りから、ゲイ映画の定期的な製作を決定し、第2弾として製作されたのが『ぼくらの時代』とこの作品『薔薇の夢 性愛』だ。
80年代初頭、ピンク映画の方では、ドキュメントポルノというジャンルが大流行していた。『ドキュメントポルノ 潜入女子寮』とか、『女風呂』とか『高級テクニック トルコ風呂』とか、当時ようやく流行り出していたビデオカメラ的な視点でほんとうに数多くの作品が作られていた。ただ大半の作品は、ドキュメントと銘打ちながら、実際は作り物だったようだ。
で、この作品。その大ヒットジャンルをゲイ映画の世界へ持ち込んだものだ。監督は野上正義、レポーター役として出演するのは久保新二。ともにピンク映画界の大スター男優だ。ただお二人はゲイの世界にも詳しく、多くの友人がいるということで、ピンク映画のように「やらせ」で終始するような作品にはせず、ほんとうに当時のハッテンバにカメラを持ち込んで撮影したというのが凄いところだ。
なので、当時のハッテンバやゲイバーなどがどんどん登場するので、結構リアルだし、なんというか今や歴史的な価値もあるのかもしれない。興味深い作品なのだ。
当然肖像権などもあり、完全ドキュメントというわけではないが、とにかく一見の価値ありだ。
◆スタッフ・キャスト◆
[監督]野上正義 [製作・配給]ENKプロモーション
[出演]83年当時のリアルゲイのみなさま [レポーター]久保新二
おくりもの
◆解説◆
あなたを愛しているから信じたい。僕らは身体の関係だけじゃないはすです。
禿げ山で半裸の死体が見つかった。被害者はある大学の助手・西村。犯人は西村の恋人・義郎。自首した義郎の取り調べが始まった…。
2ヶ月前、義郎の前にすねおという男が現れ、「10年前の高校生リンチ事件の主犯はお前の恋人の西村だ」とだけ告げて去っていった。その事件で義郎の親友・研次が禿げ山で何者かに暴行されその時の写真をばらまかれ精神まで破壊されたのだった…。
友情と愛情が渦巻くサスペンスタッチのドラマ。
◆スタッフ・キャスト◆
[監督・脚本]荒木太郎 [撮影]清水正二、飯岡聖英 [助監督]片山圭太 [音楽]槙原めぐみ [録音]シネ・キャビン [編集]酒井正次 [製作]多呂プロ [提供]オーピー映画
[出演]荒木太郎、今泉浩一、寺十吾、相澤譲、国沢実