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スペルマン様、『ぞろ目を狙え』ご鑑賞ありがとうございました。
この作品は、あの有名なドラキュラをパロディ化したコメディ映画で、パロディ物というのは見た方の笑いのツボが好みに合うかどうかによって感想が変わってくるという面はあるかなと思います。 スペルマン様には合っていたのなら、それは嬉しいです。
主役のホモキュラを演じているのは、久須美欽一さんで、その久須美さんについて以前ここで書いたことがあるのですが、それを再掲載しておきます。お読みいただければ幸いです。
「もう成人映画業界で30年以上も俳優を続けている、久須美欽一さん。決して二枚目ではないし、芝居も独特の癖があって器用なタイプではない。でも多くの監督に愛され、共演者からもスタッフからも愛され、今も貴重な脇役俳優として、スクリーンで活躍している。非常に稀有な存在だ。
俳優はベテランになると、悪気は無いのだが自分の経験から勝手に動いてみたり、適度に手を抜くところを作ってみたりといった演技をしたりしがちだ。特に監督が若かったりすると、監督よりも映画のことが分かっているので、ついそういう行為が出てしまったりする。なので若い監督などは怒り、言うことを聞いてくれないならもうあの人を使わないといったことになりがちだ。そしてその結果、ベテラン俳優は仕事が先細りしていってしまうということが起こってしまう。悲しいかなこれは現実だ。 そういった例が多い中、久須美欽一さんにはまったくそういう話は聞かない。どんなチョイ役でも真摯に役に向かい、どんなきつい現場でも黙々とカメラの前に立つ。 そんな久須美欽一さんの長いキャリアの中で、唯一といってよい、久須美さんが主役の作品がある。それが今回ローズ劇場で上映される『ぞろ目を狙え』だ。いくらどんな役でも一切断らないという人でも役者だから、やはり主役をやるというのは嬉しいものなんだろう。そして事実遣り甲斐があったのだろう。久須美さんはある雑誌のインタビューで、「僕の代表作は『ぞろ目を狙え』です」と答えている。そういったところに役者魂を見せられる。 ぜひ、偉大なるB級名優「久須美欽一」の最高の名演技を、ローズ劇場のスクリーンで見て欲しい。『ぞろ目を狙え』がこの秋の「狙い目」だ」
ありがとうございました。 |
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